「プレッシャーを感じることもあるけど、誰かに喜んでほしいから頑張ろうと思える」
大手自動車メーカー商社を退職後、未経験ながらデザイン会社へ転職。
歯を食いしばりながら、デザインスキルを身に着けている。
日々制作に励みながら、Webデザイナーとして独立を目指しているみんとさんへ取材した。
自分の技術でお金を生み出す父をかっこいいと思った
小さい頃から絵を描くことが好きだというみんとさん。
Webデザインは面白そうという思いはあったが、未経験から挑戦することにハードルの高さを感じていた。
それでもやってみようと思ったのは父の存在が大きかったという。
大学卒業後、自分の得意を活かしたいと思い、「自分はどういう人間になりたいのか」と考えていたら、父の姿が思い浮かんだ。
「父はダクトを扱う空調の職人をやっていて、かっこいいなと思っていました」
「自分が持ってる技術でお金を生み出して、家族支えている姿すごく憧れてましたね」
Photoshopを初めて触りWebデザインの面白さに気づく
中古車輸出販売会社で働いていたときが転機となる。
海外顧客に対してのDM送付や、Facebookの宣伝用画像を作る仕事をしていた。
社長がPhotoshopを購入し、バナー作成の指示を受けたことがWebデザイナーとしてのスタートだった。
「デザインは外注だと思ったんですが、自分たちでやることになって。嘘?と思って…見よう見まねでやってましたね」
大手自動車会社のOLとして勤務するが、正直楽しくなかった
中古車輸出販売会社から、大手自動車メーカー商社へ。給料や福利厚生はしっかりしていた。
しかし、決まったことを毎月・毎年やり、レールに沿って仕事を勧めていくことに不満を感じていた。
「何か価値を生み出すっていうことをしない世界にいたので、それってやっぱりつまらないなって感じるんですよね。」
「仕事楽しいって言われたときに楽しいって言えなかった」
「自分から価値を生み出すことをしない世界」にいたみんとさんだが、思い切ってある決断をする。
安定ではなく楽しい方へ。辛いときもあるが生きている感じがする
安定の大手自動車会社から、マーケティング事業を行う会社へ就職。
みんとさんは、つまらない日々から「生きている感じがする」環境へ身をおいた。自社のサイトの更新作業や販売用のページ、セミナー日程の更新を行っている。
デザインの時間は有意義と感じている一方、全体チャットで添削内容を公開され、悔しい思いをすることもあるそう。
「基礎がなってない、当たり前のことができてないと言われる」
「勉強してきたはずなのに、全然身になってない事実を知った」
本当にデザインやっていけるのか?と不安になり、不甲斐なさから歯を食いしばることもあるが、今の会社には感謝しているそうだ。
もっとやりたい、もし向いていなかったとしても「好きだから突っ走ってしまうかもしれない」と思いながら。
2023年のうちにWebデザイナーとして独立したい
前職の同僚から「Webデザイナーを探している」と声をかけられ、チームに所属しながら制作を開始。仕事が少しずつ増えてきた。
「うちには良いデザイナーがいますよって言ってもらえるぐらいの力をつけたい」
「食事会で出会った方から依頼された仕事が、自分のレベルでは足りないと思うこともあるけど、細かな作業からしっかりとやっていきたい」
みんとさんは営業を続けながら、Webデザイナーとして独立するために日々行動し続けていく。
自分にしかできないことで、楽しいなって思ってほしい
「丁寧な対応だ」と言われたとき、成果物だけでなく「プロセスをしっかり見てもらえたときが本当に嬉しい」と笑顔でみんとさんは語る。
「現代人は楽しさを見失ってる気がして。お金だけではなく、自分の力で誰かを幸せにできることで初めて価値が生まれると思う」
「楽しい気持ちで仕事していきたいから、Webデザインなどのクリエイティブな仕事を目指す方は好きを忘れないでいてほしい」
みんとさんからの、好きを仕事にしたいすべての方へのメッセージを添えて。
(企画・取材・執筆・編集 美木クイナ)